日別アーカイブ 2022年11月8日

投稿者:ad119rqcur.

住宅ローン金利の展望

変動金利

市銀行や地方銀行だけでなく、ネット銀行も含めて顧客の争奪戦が続いており、一定の引下げ幅は維持されるでしょう。仮に引下げ幅が縮小された場合でも、既に住宅ローンを借りている方の引下げ幅は変更にならないのが一般的です。
一方で、店頭金利は、日銀が決定する政策金利の影響を受けるので、物価上昇率や日銀の金融政策に注目する必要があります。

日銀は消費者物価指数の前年比2%上昇の目標達成に向けて、政策金利(日本銀行への当座預金の一部に適用される金利)をマイナス0.1%に維持しています。2022年7月21日の金融政策決定会合でもこの低金利政策の維持が決定されています。

固定金利

固定金利の店頭金利は長期金利によって決まります。下記グラフは、長期金利と住宅金融支援機構が提供する固定金利型の住宅ローン「フラット35」の金利を並べたものです。

グラフからも、長期金利とフラット35の金利は概ね連動していることがわかります。一般的に、長期金利の変動は、債券市場に委ねられています。

今の日本の場合は日銀が10年もの国債の利回りが年0%近辺になるようにコントロールを行っています。さらに、利回り年0.25%での指値オペを実施しています。

指値オペとは日銀が指定の利回りで国債を買い入れることで、一定以上の利回りの上昇を抑える政策です。グラフからわかるとおり、長期金利は指値オペが実施される年0.25%前後の水準で頭打ちとなっています。

年2%の「物価安定の目標」の見通しが立っていない現状で、すぐに日銀が長期金利を低位に抑える金融緩和政策を終了するとは考えにくいです。