ドリフターズがフルメンバーでコント出来なくなって、いったい何年経つでしょう?
しかし今でも再放送が繰り返され、一線級の後輩芸人さんたちも加わって、視聴率を取りまくり、今度のお正月にはなんと元旦に4時間スペシャルが放映されます。
時代が変わっても心をつかみ続け、今の小中学生もトリコにしてしまうパワー。わが家の録画はドリフだらけです。
また、昔の記憶は実に鮮明です。
国連総会に出席した荒井注日本代表が「日本はどうなんだ!?」と各国から詰め寄られて、「This is a pen」ひと言を発するコントは、当時の死ぬほど笑った記憶が瞬時によみがえりました。
ドリフの全員集合の制作現場は、非常に過酷だったことが知られます。
木曜日の早朝から深夜まで、まる1日会議でコントを練る。
その後入念なリハーサルを経て、土曜の生本番。毎週毎週公開生放送。
それを17年くらい続けた。
一所懸命・手を抜かずに練って、17年。
その努力を知っていたビートたけしは、土曜8時の裏で「俺たちひょうきん族」を大当たりさせながら、いかりや長介に出くわした際に「適当にやってますから」としか言わなかった。
しかし全員集合の最後は、なんだか寂しいものでした。
昭和60年。最後の放送はたまたま自分の誕生日。
しばらく見ていなくて、たまたまテレビつけたらやってたくらいのノリで観て、「ああ、時代は変わったんだな」と思わされました。
翌年「太陽にほえろ」も打ち切り。
あの頃、昭和の終わりに合わせるように、いろんなことが変わったように思います。
ところが、今またこのドリフの評価。
「丁寧に作ったものは強かった」という証でしょうか。
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