事件の概要はこういうことです。
英国が「史上最大級の冤罪(えんざい)事件」(スナク首相)に揺れている。全国の郵便局が使う富士通の会計システム「ホライゾン」の欠陥により、窃盗や詐欺などを疑われた700人以上の郵便局長らが無実の罪で刑事訴追され、自殺者まで出ていたことが発覚したのだ。
もともとは、オンラインシステムのバグで多数の口座残高に狂いが出たことで、富士通も問題を認めて謝罪し、対策に乗り出しています。
なぜ冤罪事件になってしまったのかが怖いところで・・・。
民営の郵便会社を統括する国有企業「ポストオフィス」に、背任が疑わしい人を起訴して財産没収に成功した場合、調査官に「ボーナスが支払われた」仕組みがあったといいます。
オンラインシステムの問題はかなり以前からいわれていたのに、放置されていたことにも問題はあるのでしょうが、警察のようなノウハウや刑法下の枠組みの外で、良く調べずに告発して利益を得る構造は怖いです。
不正を正すのではなく、誰かの足を引っ張って利得とするようなシステムが歪みや腐敗を生むことは、もうどうしようもないのでしょう。
信頼し合い、助け合って働くシステムを築くことが、本当は一番合理的で豊かだと思えるのです。