日別アーカイブ 2020年12月15日

投稿者:ad119rqcur.

日照権の保護

ある日隣に建物が建ち始め、あなたの部屋が日中日の射さない状況になったら、それは許すまじという話ですが、そのことは社会的に、どんなふうに位置づけられているのでしょうか?

日照権とは、日常生活の中で良好な日当たりを確保して生活する権利のことです。日照権自体を定める法律はありませんが、憲法第13条の幸福追求権、第25条の生存権などが法的根拠と考えられています。しかし、日照権を守るための法律はあります。

日照権は、社会の発展に応じて憲法でも保障されるべきだという議論のある、プライバシー権や知る権利などの「新しい人権」のうち、高度経済成長期に起きた公害の深刻化を背景に主張されるようになった、環境権の一部として解釈されています。

日照権を守る法律としては、斜線制限と日影規制を規定する建築基準法第56条があります。たとえば斜線制限とは、建築基準で道路や隣地に対し日中の時間帯に太陽光がさす角度の斜線を遮って建物を作ってはいけないという内容です。

しかし、これらの法を犯さない場合でも、日照権は保護されるべきものとされています。民法709条・710条の不法行為を請求の根拠として法的に争われた例では、「社会通念上、受忍限度を超えているかどうか」という点が判断基準とされ、日照権を侵害する建築物の建築差し止め請求や損害賠償請求が認められた判例もあります。